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「デフレの正体-経済は「人口の波」で動く」藻谷浩介 [ビジネス書]


デフレの正体  経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)

  • 作者: 藻谷 浩介
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/06/10
  • メディア: 新書


先日、22年国勢調査の速報が発表されました。
http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2010/index.htm
分かりやすく都道府県・市町村別に色分けして、人口増減を図示したものもありましたが、これを見ると本当に、人口が増えているのはほとんど東京周辺。そして、全国の4分の3の市町村が人口減です。

この本「デフレの正体」は、サブタイトルにあるように、人口の「率」ではなく「数」に注目して述べています。地域間格差とかいわれるけれども、地方も都会も等しく、現役世代が減少し、高齢者が激増している。そして団塊世代の加齢による高齢者のさらなる増加。

戦後のベビーブーム世代は、平均4人兄弟だったとか。家を相続できない次男以降が都会に出て来て、そして家を買う・・・これが住宅バブルの原因の一つと。では、今後どうなる?

この本を買った理由の一つとして、ぱらぱら見ているときに、「出生率上昇では生産年齢人口減少は止まらない」というところを見たことにあります。

これについて、以前の疑問を思い出しました。
合計特殊出生率は例年6月上旬に速報値が出ます。あるとき、率は上がっていても、出生数は増えていないことに気がつきました。
合計特殊出生率は年齢別出生率の合計になります。15歳の女性の出生率+16歳の女性の出生率+…+49歳の女性の出生率です。
ここで、問題なのは、各年齢の女性の人数が同じではないことです。だから、人口の多い年齢の出生率が減ったら、人口の少ない年齢の出生率が上がっても、生まれた子どもの数が少ないということになるとのこと。
だから、そもそも子どもを産める年齢の女性の数が少なくなれば、いくら率が上がっても、生まれる子どもの数は少なくなります。

また、いくら子どもが生まれても、高齢者の数が多い(多くなる)ことに変わりはありません。そして今年生まれた子どもたちが大人になって、年金の掛金を払うようになるには20年かかるわけ。

よくわからない「率」よりも、はっきりした「数」で説明していることが分かりやすいですが、「ではどうすればいいのか」の部分についてはなんとなく納得いきません。

たとえば、「高齢富裕層から若者への所得移転を」「女性の就労と経営参加を当たり前に」など、以前からいわれていることです。ただ、なかなかできない。女性の就労については、進んできていると思いますが。たぶん、よっぽどのことがない限り、変化はゆっくり進んでいく。そしてそれよりも高齢化のスピードの方が早いのではないかと思います。

少子化対策は待ったなし、といわれ続けています。
p191
「結婚しない人を結婚させる、産みたいのに子どものできない人を苦労させるのではなく、一人産んだ人が二人目を、二人産んだ人が三人目を安心して産める社会にすることがだ大事だし、効果的です。出生率を上げるには。」
これについては、まさにこれが「効果的」だと思います。たしか少子化社会白書(今は、子ども・子育て白書)もそういった感じで記載してあったと思います。
しかし、それはたしかに「率」はあがるかもしれないけど、結婚する人が少なくなると、子どもの数は少なくなりますね。

いろいろな策が出てますけど、特効薬はないので、たくさんの策をやっていく必要があると思います。結果がでるのは何十年も先になりますが。


【気になったポイント】
p101
首都圏で起きているのは、「現役世代の減少」と「高齢者の激増」の同時進行です。」
p124
つまり住宅市場、土地市場の活況は、最初は団塊世代の実需に基づくものであってバブルではありませんでした。ところが日本人のほとんどが住宅市場の活気の要因を「人口の波」ではなく「景気の波」であると勘違いしたために、住宅供給を適当なところで打ち止めにすることができず、結果として過剰供給=バブルが発生してしまいました。
p150
生産年齢人口→付加価値額の減少を、原理的に補いきれない生産性向上
p190
「出生率上昇」では生産年齢人口減少は止まらない






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Sanchai

こんにちは。偶然ですが、私もこの本を最近読みました。トラックバックさせていただきましたので是非私の感想もご覧下さい。確かに、だったらどうしたらいいのかというところには新鮮味はあまりありませんでしたね。
by Sanchai (2011-03-07 21:28) 

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